今回はマッサージについてのお話になります。

これまでに頭皮マッサージを実践された方は少なからずおられるのではないでしょうか?

インターネットで薄毛について検索をかけると、まあたくさん出てきます。

その中でも頭皮マッサージについての記事を見た事はあると思います。 

「マッサージで血行を促進して薄毛を改善」 「ツボを押せば薄毛が改善」 「ドクター監修の血行促進マッサージで髪が増える…」など

薄毛の原因はそんな簡単なモノではありません。

1.血行促進だけで薄毛が治るのか?

2.マッサージに血行促進以外の育毛効果があるのか?

3.マッサージは薄毛に逆効果?

4.なぜ「マッサージに育毛効果がある」と言われ続けるのか?

この4つの項に分けてお話します。

1.血行促進だけで薄毛が治るのか?

多くのメディアで取り挙げられている「マッサージによる血行促進効果」。

マッサージにより血行促進につながるのは理解できますが、果たしてその血行促進で薄毛が本当に改善するのか?

薄毛の根本の原因の多くは「AGA(男性型脱毛症)」と呼ばれる病気であり、血行不良は根本の原因ではありません。

薄毛というと前頭部のM字や頭頂部の薄毛、あるいは両方というイメージが強いと思います。

片側だけ薄毛になっている人なんかは見たことがないですよね?

そんなAGAの主な原因は「遺伝」と「ホルモン」です。

血行を促進させることが遺伝やホルモンに影響を与える事は決してありません。

薄毛のほとんどを占めるAGAに影響が無いのですから、血行促進だけでは論外といえます。

血行促進をすることで髪が増える?

という疑問についてですが、血液が栄養分を運んでいるわけですから、血行促進で髪の毛の「質」に影響があると考えられます。

髪の毛の成長は毛根の奥にある「毛母細胞」が細胞分裂をすることで起こります。

その細胞分裂を支持しているのは成長因子で、毛根の中に成長の指示を行う司令塔がいるイメージを持っておくとよいでしょう。

そんな司令塔が「成長しろ」と指示を出せば髪は伸びますし、「抜けろ」と指示を出せば髪は抜けてしまうわけです。

そして髪の毛を成長させるには材料が必要になります。

その材料とは「ケラチンタンパク質」という一種のタンパク質で出来ていて、

もう少し分解すると「アミノ酸」になりますので、髪の毛の成長には「アミノ酸」が必要ということになります。

ただマッサージによる血行促進がこういった栄養素を運ぶことで髪が伸びるとも考えられますが、

司令塔が「髪の毛伸びろ!」と指示を出していないのに栄養素ばかりが届いても髪の毛が伸びないのは明白です。

AGA(男性型脱毛症)はそんな司令塔が「成長止まれ」「髪の毛抜けろ」という信号の指示を出してしまう現象のことです。

大事なのは材料を届けることよりも、司令塔に生産を再開する指示を出してもらうこと。

例えば、筋トレをせずにタンパク質ばかり摂取しても筋肉がつかないのと同じです。

筋肉、髪の毛のいずれにしろ、まずは司令塔に正しい指示を出してもらうことが最優先なんです。

結論、血行促進だけでは薄毛に対して何の解決にもなっていないということです。

2.マッサージに血行促進以外の効果はあるのか?

については次回以降お伝えいたします。