AGA(男性型脱毛症)は世の男性の薄毛うち90%を占めています。
主な原因は遺伝とホルモンですが
よく父親が薄毛だから自分も薄毛になるのではないか?と
悩まれている方をお見受けします。
今回はそんな薄毛と遺伝ついて簡単にお伝えします。
1.薄毛遺伝子とは何か?
2.薄毛遺伝子の受け継がれ方?
3.結論
1.薄毛遺伝子とは何か?
まずAGA(男性型脱毛症)は体内で生成される男性ホルモンが
還元酵素に反応して悪玉の男性ホルモンに変わります。
その悪玉男性ホルモンが毛髪の成長を阻害する因子を出して薄毛になります。
以上のメカニズムは男性なら誰にも起こりうる事ですが
薄毛になる人と薄毛にならない人が存在するのは何故でしょうか?
少々専門的なお話しにはなりますが、ホルモンは体内で情報伝達するお手紙のようなもので
送り主と受取人が欠かせません。
お手紙(悪玉テストステロン)を受けるのはアンドロゲンレセプター(ホルモン受容体)という
受取人になります。
その受取人の感受性が高いほどホルモンの影響を受けやすく、つまり薄毛になりやすい。
感受性が低いと影響を受けにくく、薄毛になりにくいという事なんです。
この感受性を分けるのが遺伝子になります。
すべての人間は2冊の人体の設計図をもち、父親からと母親から1冊ずつ受け継ぎます。
この設計図を「染色体」と呼びます。
設計図には「骨格」「体質」「身長」「病気」「思考」「運動能力」など
様々な遺伝情報が書かれている。
その設計図に書き記されている文章の事を「遺伝子」と言います。
ついでにDNAとは何かというと、文章をさらに崩した文字ひとつひとつといったもの。
このことから薄毛遺伝子とは染色体の中に記された
「ホルモン受容体の感受性が高いですよ!」という文章のことです。
2.薄毛遺伝子の受け継がれ方。
染色体にはX染色体とY染色体との二種類が存在します。
男性はXYの組み合わせで作られ、女性はXXの組み合わせによって作られています。
そして薄毛遺伝子はX染色体の中に含まれているんです。
ある夫婦の子供が男の子(XY)の場合、父親からYを母親からXを100%受け継がれ、
このことからXに含まれる薄毛遺伝子は母方の家系のものという事になります。
例えばサザエさん一家でこの内容を当てはめてみましょう。
父(波平)は誰が見ても定型的なAGAです。
父(波平)、母(フネ)との間にはサザエ、カツオ、ワカメの三人の子供がいます。
このうちカツオは父親のX染色体を引き継がないのでAGAである可能性は極めて低くなり、
X染色体を引き継ぐのはサザエとワカメなので、薄毛遺伝子も娘二人に遺伝します。
そしてサザエの子供(タラオ)がX染色体を受け継ぐ事になるので
薄毛遺伝子を母親の家系から受け継ぐタラちゃんは将来薄毛になってしまう事でしょう。
3.結論
悪玉男性ホルモンが運ぶお手紙に脱毛因子が含まれており、
ホルモン受容体の感受性によってAGAの発症に違いが出ているという事ですね。
そのホルモン感受性は染色体の中に遺伝情報として記されており、
母親の家系から男性は引き継ぐという事がハッキリしています。
よって直系の父親が薄毛であっても不安になることはありません。
ご自身が薄毛になるかどうかは母方の家系を観察してみましょう。
もしも母方の家系に薄毛の人間がいるならば、早急に対策を!!
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